Q14. 腎臓機能が悪いときの食事の注意点は?
はい、こんにちは。
早速調べてみましょう。
Cleaveland ClinicからRenal Diet Basicsです。
・腎臓食の基礎知識
飲食をすると、体は燃料として必要な栄養素を吸収します。
不要なものは、血液を通して腎臓に運ばれます。腎臓は余分な栄養素をろ過して尿をつくります。
腎臓に病気がある場合、一部の栄養素が蓄積され、腎臓を損傷することがあります。
腎臓は血液から不要なものを尿にだしてくれる臓器です。
次にナトリウム、カリウム、リン酸の食事制限の説明が続きます。
・ナトリウム
ナトリウムは、食塩に含まれるミネラルの一種です。
減塩は腎臓病をコントロールするための重要な手段です。
①食品を調理するときに塩を使用しない。
②食べるときに塩をつけない。
③食品のラベルを読むことを学ぶ。
1食あたり300mg以上のナトリウムを含む食品を避ける(完全な冷凍夕食の場合は600mg)。
成分表の最初の4、5項目に塩分が含まれている食品は避けましょう。
④ハム、ベーコン、ソーセージ、ホットドッグ、ランチミート、チキンテンダーやナゲット、普通の缶詰スープは食べない。
⑤塩化カリウムを原材料に含まない減塩スープだけを食べる。
⑥野菜の缶詰は、ラベルに「食塩無添加」と書いてあるものだけを選ぶ。
⑦ガーリックソルト、オニオンソルト、シーズニングソルトなどのフレーバーソルトは使用しない。
⑧お気に入りの食品に塩分控えめ、または塩分無添加のものがないか探しましょう。
⑨冷蔵や冷凍の肉類で、味付けや下味をつけたものは購入しない。
骨なしチキン、骨付きチキン、七面鳥の胸肉、七面鳥の丸焼き、ステーキ、ロースト、ハンバーガー、ポークテンダーロイン、ポークチョップなど。
ナトリウム300mg=塩0.76gです。ちょっと厳しい。
日本のガイドラインでは(CKD診療ガイドライン2018)では、1日あたり3g以上6g未満となっています。
クレージーソルト好きなんですけどね。ハンバーガー、ステーキなんかもたまには食べたいなぁ。
・カリウム
カリウムは、筋肉の働きに関わるミネラルです。腎臓がうまく働かないと、血液中にカリウムが蓄積されます。
これは、心臓の拍動に変化をもたらし、場合によっては心臓発作につながる可能性もあります。
カリウムは主に果物や野菜、牛乳、肉類に含まれています。特定の果物や野菜を避け、その他の食品の量を制限する必要があります。
避けるべきカリウムの多い食品。以下のようなものがあります。
メロン(スイカはOK)、バナナ、オレンジ、オレンジジュース、アボカド。
プルーンジュース。
トマト、トマトソース、トマトジュース、乾燥豆 - すべての種類。カボチャと冬カボチャ。
調理した青菜、ほうれん草、ケール、コラード、スイスチャード。
ナッツ類とナッツバター。 ブランシリアルとグラノーラ。
塩の代用品または「ライト」塩。糖蜜。
果物、野菜、シリアル、豆類は控えると。
スイカは、カリウムを多く含みますが利尿作用があるので腎臓に良いとされてます。
それも、腎機能障害の程度によるので医師と要相談です。
果物の缶詰
缶詰の果物は、通常、新鮮なものよりカリウムの量が少ないです。食べる前に必ず果汁を切る。
じゃがいも・さつまいも
皮をむき、薄切りか角切りにして、多量の水に数時間浸しておきます。
食べる準備をする前に、この水を切ってください。
芋は変色防止、アク抜きなどで水にさらしますが、カリウムも水に溶けやすいので、水に浸すのがよいとのことです。
・リン
リンもまた、腎臓がうまく働かないと血液中に蓄積される可能性のあるミネラルです。
そうすると、骨からカルシウムが引き抜かれ、皮膚や血管に集まることがあります。
そして、骨の病気が問題となり、骨折しやすくなります。
骨折は怖いですね。
①乳製品は食事中のリンの主な供給源なので、牛乳は1日1杯まで。
牛乳の代わりにヨーグルトやチーズを使う場合は、1日にヨーグルトは容器1個分、チーズは1.5オンス分にしてください。
②野菜の中にもリンを含むものがあります。
特定の穀物は1週間に1食に制限する必要があります。
ふすま。小麦のシリアル。オートミール。グラノーラ
白い粉で作った白いパンやイタリアンブレッド、塩分控えめのクラッカーは、全粒粉のパンやクラッカーよりもリンの量が少ない。
③ソフトドリンクはリンを含むので、透明なものだけを飲みましょう。
ビールにもリンが含まれています。すべての種類を避けましょう。
ジュース、ビールも駄目なんですね・・・。つらい。
タンパク質について言及が無かったので追加です。
NEPHCURE Kidey InternationalからRenal Dietです。
・通常、タンパク質を摂取して老廃物が作られると、腎臓でろ過されます。
一方、ダメージを受けた腎臓では、タンパク質の老廃物を取り除くことができず、血液中に蓄積されていきます。
慢性腎臓病の患者さんは、病期に応じた推奨量を食べることが大切です。
ちなみに日本のガイドラインでは(CKD診療ガイドライン2018)
CKD(慢性腎臓病) stage G3a/bでは0.8-1.0g/kg/日、stage G4/5では0.6-0.8kg/日となっています。