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心筋炎についておしえて。その②治療

はい、こんにちは

前回からの続きで治療編です。

 

こちらも復旧しましたので宜しくお願いします。

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引き続きMayo Clinicより
Myocarditisです。

 

 

治療

心筋炎は、多くの場合、自然治癒または治療により改善します。

心筋炎の治療は、原因や心不全などの症状に着目して行われます。

 

薬物療法

軽度の心筋炎であれば、安静と薬物療法だけで済むこともあります。

心筋炎を治療するための薬物療法には、以下のようなものがあります。

 

①コルチコステロイド

これらの薬は、免疫系を抑制します。

巨細胞性心筋炎や好酸球性心筋炎など、まれなタイプのウイルス性心筋炎の治療に使用されることがあります。

 

②心臓疾患に対する薬

心筋炎が重度の心不全不整脈を引き起こしている場合、

心臓内の血栓のリスクを低減するための薬剤が投与されることがあります。

心臓が弱っている場合には、体内の余分な水分を取り除き、心臓への負担を軽減するための薬剤が投与されることがあります。

投与される可能性のある薬の種類には、利尿薬、β遮断薬、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、またはアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)などがあります。

 

③慢性疾患を治療するための薬

全身性エリテマトーデス(SLEなど、別の疾患が心筋炎を引き起こすこともあります。基礎疾患を治療することで、心筋の炎症が抑えられる可能性があります。

 

心筋炎の患者さんの中には、数ヶ月間だけ薬が必要で、その後は完全に回復する人もいます。

また、長期にわたる永久的な心臓のダメージがあり、生涯にわたって薬物療法が必要な方もいます。

心筋炎と診断された後は、合併症の可能性をチェックするために、定期的に健康診断を受けることが重要です。

ちょっと専門的で難しいですが、炎症を抑えるために免疫を抑制する薬や、心臓病の薬などが使われます。軽症だと完全回復しますが、中には生涯治療が必要になる場合もあるようです。

 

手術や処置

重度の心筋炎を発症した場合は、以下のような積極的な治療が必要になります。

 

①点滴による薬物治療

点滴による投薬は、心臓のポンプ機能を速やかに改善させるために行われます。

 

②補助人工心臓(VAD:Ventricular Assist Device

補助人工心臓は、心臓の下の部屋(心室)から全身に血液を送り出すのを助けます。

これは、弱った心臓や心不全の治療法です。補助人工心臓は、心臓移植などの他の治療法を待つ間、心臓の働きを助けるために使用される場合があります。

 

③大動脈内バルーンパンピング

この装置は、血流を増加させ、心臓への負担を軽減させるのに役立ちます。

足の血管に細い管(カテーテル)を挿入し、心臓まで誘導します。

カテーテルの先端に取り付けられたバルーンが、心臓から体内へつながる主動脈(大動脈)の中で膨らんだり縮んだりします。

 

④体外式膜酸素供給装置(ECMO)

ECMO装置は肺と同じような働きをし、二酸化炭素を除去して血液に酸素を供給します。

重度の心不全がある場合は、この装置によって体内に酸素を送り込むことができます。

ECMOでは、血液が体内から取り除かれ、機械に通された後、再び体内に戻されます。

ECMOは、心臓の回復を助けるため、または心臓移植などの他の治療法を待つ間に使用される場合があります。

 

⑤心臓移植

心筋炎が非常に重症の方には、緊急に心臓移植が必要になる場合があります。

②-④はどれもICU等で重症患者さんに使われるのであまりなじみがないかと思われます。ECMOはコロナで重症化したときに使用されるので聞いたことはあるでしょうか?
⑤は日本では年間50件程なので、それほど一般的ではなさそうです。(日本移植学会ファクトブック2021)

 

生活習慣と家庭療法

心筋炎の回復には、安静にして心臓への負担を軽減することが大切です。

心筋炎の場合、少なくとも3~6ヶ月は競技スポーツは避けたほうがよいでしょう。

健康的なライフスタイルを送ることは、心筋炎の治療と回復に重要な役割を果たします。以下の心臓によい方法を試してみてください。

・塩分を控える。

・アルコールを避けるか、制限する。

・タバコは吸わない。

人によっては、水分を制限する必要があるかもしれません。水分の摂取量については、担当の医師にお尋ねください。

体調が悪いときは安静にしましょう。(酒、タバコも含めて)
若いと、多少具合悪くても無理がきいて動いてしまいがちですが。