Q31. ボトックスってどんなの？
はいこんにちは
早速調べてみましょう
今回は、MedicalNewsTodayからBotox: Cosmetic and medical uses です。
ボトックスとは
ボトックスは、筋肉を弱めたり、麻痺させたりする薬剤です。少量の投与で、皮膚のしわを減らし、いくつかの病状を治療することができます。
ボトックスは、ボツリヌス菌が生産するボツリヌス毒素から作られるタンパク質です。これは、ボツリヌス中毒の原因となる毒素と同じものです。
ボトックスは毒素ですが、医師が正しく少量ずつ使用すれば、効果が期待できます。美容と医療の両方の用途があります。
美容治療として、ボトックス注射は肌のしわを目立たなくさせることができます。
また、食品医薬品局（FDA）は、眼瞼痙攣、過度の発汗、一部の膀胱障害、片頭痛など、様々な健康問題の治療法として承認しています。
筋肉を収縮させなくする毒素です。毒性が強く、CDCでは生物兵器として利用される可能性が高い病原体としても挙げられているようです。
ボトックスは、土壌、湖沼、森林、哺乳類や魚類の腸管など、多くの自然環境に存在するC.ボツリヌス菌に由来しています。
自然界に存在するC.ボツリヌス菌や芽胞は、通常無害です。
問題は、芽胞が変形し、細胞数が増加した場合にのみ発生します。
ある時点で、細菌はボツリヌス中毒の原因となる致命的な神経毒であるボツリヌス毒素を産生するようになります。
ボツリヌス菌自体はそこら辺にいる菌みたいです。
一部の科学者は、ボツリヌス毒素の結晶体1グラムで100万人が死亡し、
2キログラムで地球上の全人類が死亡すると推定しています。
しかし、ボトックスが治療の文脈で適切に使用される場合、安全であり、副作用はほとんどないと、米国オステオパシー皮膚科大学の報告書は述べています。製造業者は、非常に少量のボツリヌス毒素でボトックス注射を作ります。
この薬剤は筋肉を一時的に麻痺させることができ、様々な筋肉や神経の障害を持つ人々に有効です。
「全人類滅亡」って、漫画やアニメぐらいでしか見ない言葉ですが・・。
ごく少量を用いれば安全とのことです。
ボツリヌス毒素の市販製剤
オナボツリヌス・トキシンA（ボトックス）アボツリヌストキシンA（ディスポート）
インコボツリヌストキシンA（ゼオミン）
リマボツリヌムトキシンB（ナーブロック）
プラボツリヌス・トキシンA（ジュヴォー）ボトックスはアラガン社社が所有する登録商標ですが、これらの製品を総称して「ボトックス」と呼んでいます。
「日本でも２００９年にアラガン社からボトックスビスタという商品名で発売され、美容医療業界における市場占有率は半数を超える」そうです。GSKからも「ボトックス」で販売してます。
どのように作用する？
ボトックスは神経毒です。この物質は神経系を標的とし、筋収縮を刺激する神経シグナル伝達プロセスを混乱させます。
このようにして、この薬剤は一時的な筋肉の麻痺を引き起こします。
筋肉の収縮のために、神経では、神経終末が筋肉細胞に出会う接合部でアセチルコリンと呼ばれる化学メッセンジャーを放出します。アセチルコリンは、筋肉細胞上の受容体に付着し、細胞を収縮（短縮）させます。
ボトックス注射は、アセチルコリンの放出を妨げ、筋肉細胞が収縮するのを止めます。このように、毒素は筋肉が硬くなら（こわばら）ないようにします。
ちょっとややこしいですが、神経伝達を妨害して筋肉が緩む感じにするみたいです。
美容的な使用
ボトックスの主な用途は、顔のシワを減らすことです。
米国美容外科学会によると、ボトックス注射は全国で最も人気のある美容整形手術です。2016年には、700万人以上がボトックス治療を受けています。
効果は一時的で、治療の種類にもよりますが、3～12カ月持続します。顔の以下の部位に注射を希望されることが多いです。
・眉間のしわ。
・「カラスの足跡」と呼ばれる、目の周りのしわ。
・額の横しわ、口角のしわ、あごの「石ころのような」肌
しわに関しては知識がありませんが、日本では顎のしわは「梅干ししわ」ってよんでるみたいです。
FDAはボトックス注射を目の周りと額への使用しか認めていません。
ボトックスで目の下のクマが改善されるかどうかは、研究によって明らかにされていません。
また、髪の見た目を改善するためにボトックスを試す人もいます。
しかし、これが有効であるという証拠はほとんどありません。
残念ながら目のまわりと額だけしか認められてないようです。
医療用途
神経筋系に影響を与える様々な病状を治療するために使用されます。
FDAは、以下の用途でボトックスを承認しています。
特に指定がない限り、承認は18歳以上の方への使用に限られます。
・上肢痙縮（2歳以上）・12歳以上における寄り目（斜視）
・重度の脇汗、または多汗症
・抗コリン薬が効かない場合の神経症状による過活動膀胱の症状軽減
・ジストニアによる眼瞼痙攣（まぶたのけいれん）
・頸部ジストニアと呼ばれる、頭部に影響を及ぼし首の痛みを引き起こす神経学的運動障害
日本での適応は「眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頚、上・下肢の痙縮、小児脳性麻痺による尖足」です。
認可をうけた専門医が行う必要があります。
以下のような適応外、または未承認の用途のためにボトックス注射を行う人もいます。
・脱毛症・唾液が大量に分泌される唾液症
・乾癬
・異汗性湿疹（手のひらや足の裏を侵す）
・アニスムス（肛門筋の機能障害）
・帯状疱疹後神経痛
・外陰部痛（原因がはっきりしない膣の痛みや不快感）・レイノー病（血液循環に影響を及ぼす病気）
・アカラシア（飲み込みが困難になる病気）
その他の疾患「Botulinum Toxin Off-Label Use in Dermatology」によると、
適応外ボトックス使用が有効なその他の問題や病状は以下の通りです。
・更年期を含む、顔の赤みとホットフラッシュ
・創傷治癒によるケロイドおよび瘢痕
・炎症性皮膚疾患である、化膿性汗腺炎
・稀な遺伝子疾患であるHailey-Hailey病による水疱性病変
しかし、ボトックスが適応外使用に対して安全かつ有効であることを確認するためには、さらなる研究が必要です。
もはや何でもありですが、これらの疾患に対する有効性安全性は分かってないようです。
治療方法
ボツリヌス毒素の粉末を生理食塩水で希釈し、神経筋組織に直接注射して使用します。
毒素が効果を発揮するまでには、24-72時間かかります。
まれに、完全な効果が現れるまでに5日間もかかることがあります。
治療法によっては、3-12ヶ月間持続することもあります。
あくまで一時的です。
費用・時間・効果
ボトックスの費用は、以下のような様々な要因によって異なります。
・医療用か美容用か、誰が施術を行うか、治療が行われる場所、ボトックスの単位数
美容目的の場合（米国美容整形外科学会、2016年平均値）
・眉間のしわやカラスの足跡のためのボトックス治療の費用は376ドル。
・施術時間は30分、改善効果は1～5日後、4～6カ月ごとに繰り返し治療する必要がある。すぐに仕事に復帰できる。
メディケアは、医師が必要と判断した医療目的でのボトックスの費用を負担します。
しかし、高額になる可能性があるため、予約の前に治療がカバーされるかどうかを確認することが重要です。
プチ整形って感じでしょうか（よくわかってませんが）。
どのような理由であれ、ボトックスを検討する際には、
施術者が適切なトレーニングを受けた有資格の専門家であることを確認することが重要です。美容ボトックスを受けたい人のために、American Academy of Facial Esthetics（米国フェイシャルエステティック学会）は、検索機能を備えています。
よく調べましょう。
リスクと副作用
一般に、ボトックス注射はよく効き、副作用はめったにありません。
しかし、以下のような好ましくない作用を引き起こす可能性もあります。
ドライアイ（美容目的の使用時）
胃のむかつき、しびれ
注射部位の周りの軽い痛み、腫れ、またはあざ
頭痛、一時的なまぶたの下垂
注射部位近くの筋肉の一時的な不要な脱力感や麻痺
尿失禁の治療後の排尿障害
神経筋障害の悪化
斜視の治療後の空間認識障害または複視
眼瞼炎治療後の角膜潰瘍
基本的には安全ですが、稀にいろいろな副作用あり。
以下に該当する方は、ボトックスを使用しないでください。
ボトックスに対する過敏症またはアレルギー
注射部位の感染症
治療の種類によっては、ボトックスの効果が注射部位を超えて広がり、」呼吸困難などの症状を引き起こす可能性が懸念されます。
これは、個人差があり、遺伝的な要因も関係しています。
また、A型ボツリヌス毒素の注射を受けた人の中には、毒素に対する抗体ができ、その後の治療が効かなくなる人がいます。
体質的に合わない人もいるようです。
まとめ
ボトックスには、美容的および医療的な用途があります。ボトックスは、シワを目立たなくし、神経系と筋肉系に関連する特定の障害の治療に役立つことができます。
まれに副作用もあり、体質的に合わない人もいる。適切なトレーニングを受けた有資格の専門家であることを確認することが重要みたいです。
