めがね先生の勝手にOUTPUT

いろいろな事に勝手に返答します

Q27. なんで手洗いって重要なの?

はい、こんにちは。
早速調べてみましょう。

CDCから
Handwashing in Community Settingsの中の、
Show Me the Science - Why Wash Your Hands? です。

手を清潔に保つことは、病気になったり、他の人に菌を移したりしないために、私たちができる最も重要な手段の一つです。多くの病気や症状は、石鹸と清潔な流水で手を洗わないことによって広がります。

なんとなく大事なのはわかってはいるんですど、トイレの後や、帰宅時以外に、こまめに手洗いするのは面倒ですね。

 

細菌が手に付着して病気になる仕組み

人や動物の排泄物(うんち)は、下痢を引き起こすサルモネラ菌大腸菌 O157

ノロウイルスなどの細菌の重要な発生源であり、
アデノウイルス手足口病などの呼吸器感染症を広げる可能性があります。

これらの細菌は、トイレやおむつを交換した後に手につくだけでなく、目に見えない量の動物の糞が付着した生肉を扱った後など、あまり目立たない方法で手につくこともあります。

ペーパークリップほどの重さの1グラムの人糞には、1兆個の細菌が含まれています。
また、誰かが咳やくしゃみをしたり、汚染されたものに触れたりして、細菌が付着したものを触った場合にも、細菌が手に付着することがあります。これらの細菌が手に付着し、洗い流されないと、人から人へと伝わり、病気になる可能性があります。

最近はマスク生活が長いので大丈夫ですが、手洗いせずに口や鼻を触るのは気をつけます。

 

手洗いは病気や他人への感染拡大を防ぐ

石鹸を使った手洗いは、手に付着した細菌を除去します。そのため、感染症を予防することができます。
なぜなら
・人は気づかないうちに目や鼻、口などを頻繁に触っています。
・細菌は、目、鼻、口から体内に入り、私たちを病気にする可能性があります。
・洗っていない手から細菌が食べ物や飲み物に入り、それを調理したり飲んだりすることがあります。
・細菌は、食べ物や飲み物の中で、増殖し、人を病気にすることがあります。
・洗っていない手から出た細菌は、手すり、テーブルの上、おもちゃなど他の物に移り、それが他の人の手に移ることがあります。
・手洗いによって細菌を除去することは、下痢や呼吸器感染症の予防に役立ち、皮膚や目の感染症も防ぐことができるかもしれません。

あまり神経質になるのも良くない気がしますが、気をつけます。

 

地域社会での手洗い教育

・下痢で病気になる人の数を 23 ~ 40% 減らす
・免疫力が低下している人の下痢性疾患を 58% 減少させる
・一般市民の風邪などの呼吸器系疾患を 16 ~ 21% 減少させる
・学童の胃腸疾患による欠席率を 29-57%減少させる

日本ではもう少しましな気がしますが、コロナの流行で、マスク手洗いをしっかりするようになり、子供の感染症は激減してますね。

 

世界の子どもたちへの影響

毎年、5 歳未満の約 180 万人の子どもたちが下痢性疾患と肺炎で死亡しており、
この 2 つは世界の幼児の死亡原因の上位を占めている 。

・石鹸を使った手洗いは、下痢にかかる幼児の3人に1人、肺炎などの呼吸器感染症にかかる幼児の5人に1人近くを守ることができる。
・世界中の人々が水で手を洗っていますが、石鹸を使って手を洗っている人はごくわずか。
・石けんでの手洗いの方が、より効果的に細菌を除去できる.
・学校での手洗い教育や石鹸へのアクセスは、出席率の向上に役立つ.
・幼少期から上手に手洗いをすることで、子どもの発達を改善できる.
・世界におけるトイレ後の手洗い率はわずか19%.

発展途上国での話ではあると思いますが、トイレに行った後は必ず手を洗いましょう。

手洗いは、抗生物質耐性菌の増加との戦いに役立つ。

病気を予防することで、抗生物質の使用量を減らし、抗生物質耐性菌の発生を防ぐことができます。
手洗いは、下痢に関連する病気の約30%、風邪などの呼吸器感染症の約20%を防ぐことができます。
これらの健康問題に対して、しばしば不必要に抗生物質が処方されています。
頻繁に手を洗うことで、これらの感染症の数を減らすことは、抗生物質の過剰使用を防ぐことにつながり、
世界中で抗生物質耐性をもたらす最も重要な要因となっています。
また、手洗いは、抗生物質に対してすでに耐性を持ち、治療が困難な細菌に感染することを防ぐことができます。

手洗いは抗生物質耐性菌の話ともつながると。
手荒れがひどいときは、流水のみの手洗いでも一定の効果はあると言われています。

 

手洗いといえば、感染制御の父、イグナッツ・フィリップ・ゼンメルワイスが有名です。

19世紀、産科病棟では産褥熱による死亡率が高かったようです。

ゼンメルワイスは、その原因を検討し、解剖実習をしてから、手洗いせずに産科病棟で診察した医師が「死体粒子」を移しているとして、さらし粉溶液での手洗いを義務づけ、その後産褥熱での死亡率が大きく減少しました。

しかし、当時の医学の常識に真っ向から反していたので、医学界から拒絶され、その手法も論理も非難されました。

晩年は精神病院に入院して、職員の暴行による傷口の感染症が悪化し死亡したようです。(https://www.bdj.co.jp/safety/articles/ignazzo/1f3pro00000sihs4.html

 

彼は、患者の死を医師のせいだと攻撃したとの話もあり、それがバッシングが強かった原因かもしれません。近年も似たような事が起こっている気がしますが、理性的かつ地道に、検証を繰り返すことが重要と思われます。